ねことらうさぎ

アート、植物、散歩、猫、パン、遠距離介護の合間にあれこれの日々を書いていきます。

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認知症母に歩き回らないでとは言いたくないけど。。。

埼玉から瀬戸内地方の実家に介護帰省しています。

毎月の1/3は実家暮らし。

実家周辺の桜はここ数日の陽気で、あっという間に2部咲きになりました。

 

母のデイサービスがない日は少し憂鬱になります。

 

もともと何か仕事をしていないと落ち着かない性質の母。

雨の日以外は室内で静かに過ごすというようなことが出来ません。

認知症になってからは益々ジッとしていられなくなりました。

 

昔から仕事以外に趣味がない母の唯一の生きがいは「草取り」。

ただ、足腰が弱ってきた昨年辺りからは前回書いたように、

 

forest-river.hatenablog.com

 

この一年半の間に、

庭で転んで怪我をし3回も入院手術をしたりしたので、

母が草取りで庭や畑を歩き回ることに、

私たち三姉妹はとてもヒヤヒヤしているわけです。

 

 

さて、今日は朝から快晴とまではいかないにしても春らしいお天気です。

案の定、早朝から母の部屋はもぬけの殻。

実家の西にある畑に行ってみると、やはりいました。

 

ここは母が草取りに精を出すのに一番好きな場所。

何時に起きてここに居るのかは分かりません。

相変わらずいい加減な介護人の娘。

 

ところが最近その畑のすぐ目の前にある山の斜面には、

この一年で急激に増えた十数匹の野犬が常時ねぐらにしており、

その日も斜面から母を睨んでいたので、私はすぐさま母を家に連れ帰りました。

中断させられたので母はちょっと不機嫌です。

 

この野犬達、

少しでも母が山の方へ近づこうものなら吠えたてるのです。

一度リハビリの先生と母がウォーキングをしていた時に、

犬に吠えられた母が持っていた棒を振り上げたところ、

群の中の一匹の雄犬が、

激しく吠えながら山から猛スピードで降りて来たこともあり、

二人とも慌てて家に戻ってきたことがありました。

 

それ以来、母が草取りに西の畑に行くと、

つい最悪のことを考えてしまいゾッとします。

そして行かないよう注意はしてしまいますが、

しかしながら母の記憶は続きません。

やれやれです。

 

母を家に連れ戻して朝食をとった後、

離れ家にある自室に寝に行くといって母はいなくなりました。

嫌な予感がしたので急いで家事を終えて庭に出てみると、

やっぱり、母は庭で草取りをしていました。

しかも以前に転んだ敷石の近くです。。。

その先には、もっと沢山の石があるわけです。

 

どうしようかと悩みました。。。

でもまあ、今日はいいことにしようかぁ。。。

アレもコレもダメダメだと流石の母も滅入るよね。。。

いや、でも、また転ぶかもしれないし。。。

とは言っても今日は実家の用事が山積してて見守りしきれないしな。。。

でも介護の為に帰省してるんでしょ?母優先で考えないと。。。

いやいや、それも分かるけど、介護以外にもこの家では用事が沢山あるわけで。。。

 

等など。。。いろいろと自問自答します。

段々、なにが正解か分からなくなっていきます。

 

結局、母との攻防戦も逆に疲れるので、

今日は用事をしながら15分毎に見に行き、

危険な場所に行かないよう声をかけることにしました。

それだけでも抑止力になるかも。。。という根拠のない期待を込めて。。。

 

おかげで用事の方は集中出来ず余りはかどらなかったのですが、

母はどうやら満足したようです。

。。。そりゃそうですよねぇ。。。

といっても半日、草取りをしていたなんてこと、

スッカリ忘れているのですけど。

 

しかしながら実家の庭や畑がキレイに保たれているのは、

この母の日々の草取りのお陰もある訳で、

転んだり迷子になったり野犬からの危険がなければ、

思う存分、草取りをさせてあげたいと思うのです。

ホントに、その危険性さえなければ。。。

 

まあ、何はともあれ、

今日は転ばなくてホッとしました。

 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。